種々雑多な人間観を概観できる!「人間の解剖はサルの解剖のための鍵である」

本書は、現在生じている人間観の変容にかんする調査報告である。

そんな感じの本。「人間とは何か?」に関する様々なこと(進化論、社会進化論人工知能ヒューリスティクスとバイアスなど)について述べられている。

個人的には、そこまで「人間とは何か?」について普段考えたことがなく、今まで読むことが無かったジャンルの本だったが、特殊な予備知識もそこまで要求されないため、”人間観そこまで考えたこと無いぞ人間”でも読みやすかった。そのため、普段そんなことを考えることがない人でも読めるし、楽しめる内容になっていた。「人工知能と人間の区別がつかなかったら、もはやそれは人間なのでは?」という類の議論を読んでいると、改めて「人間ってなんだろう?」とか思っちゃうよね。そんな内容がオンパレードの本。

あと、読んでいて思ったのが、今後読む本の指南書的なものに利用できるということ。

色々な人間観の調査報告をする際に、参考文献をきちんと挙げており、ちょっと興味がありそうな話題をもう少し詳しく知りたい際には、どの本を読めばいいかの見当をつけられるようになっている。こういう用途の本ではないと思うが、これは素晴らしいと思った。読みたい本リストが広がりんぐ。

全体的に退屈もしなかったし、普通におもろ~!!