ワールドカップの裏で行われていたFIFAの汚職事件を描いたノンフィクション作品「レッドカード: 汚職のワールドカップ」

2018年ロシアワールドカップ。日本中が熱狂に沸いていたはず。私も陰ながら日本代表を応援していました。凄いにわかサッカーファンだけど。大番狂わせだったコロンビア戦の勝利。ベルギー戦での2ゴール。今でもあのときの興奮が体を巡ります。

そんなにわかファンな私でも、十分楽しんだワールドカップ。しかし、その裏側ではこんな事になっていたとは・・・

本書は、過去FIFA内で行われていた、大規模な汚職・賄賂・マネーロンダリングなどの不祥事を白日のもとに晒し、FIFAの幹部たちを逮捕した人たちの物語です。スポーツって純粋に、見ている人たちを楽しませているためのものという側面があり、金、金、というイメージが無く、一見クリーンな印象を抱いていました。この本を読むまでは・・・

試合で白熱した物があるように、白熱した賄賂合戦(これも一種のスポーツなのかっ!?)がある。人々のピュアなサッカー愛を利益に変え、それをサッカーの繁栄の為に使うのではなく、FIFAの理事たちの懐を暖めているだけという、なんとも残念な現実に少々がっかりしてしまった。

物語は汚職を追跡する側だけでなく、追われる側からも描かれており、終始臨場感があった。ノンフィクション作品だが、フィクションの作品と言われても、そんなに不思議に思わないくらいのフィクション感(一応褒めているつもりです)。

まとめとしては、にわかサッカーファンでも(全くサッカーを知らなくても)楽しめる追訴劇を描いている作品。FIFA幹部が続々と逮捕される場面は痛快。

今後FIFAでこのようなことが内容、気を引き締めてもらいたいなと思いました(小並感

)。

レッドカード: 汚職のワールドカップ

レッドカード: 汚職のワールドカップ