幸せってなんだろな~ 「幸福とは何か~思考実験で学ぶ倫理学入門~」 著:森村 進
幸せとは何か? 快楽や快楽の事を言っているのか、はたまた夢を実現したときの達成感なのか、結婚や年収4億稼ぐことなのか?
しかし、幸福に関する哲学書を読むほどのモチベーションはない・・・。
そこでこの本、「幸福とは何か~思考実験で学ぶ倫理学入門~」の登場です。
本書は、過去の哲学者たちが行ってきた「幸福とはなにか?」という抽象的な議論を大まかに3つ(快楽説、欲求実現説、客観的リスト説)に分類し、7章を費やしてそれぞれの説(折衷説も含む)の有利(不利)な点を思考実験を通して比較検討しています。
様々な議論が広く浅く書かれているため、”幸福”というものを考える足がかりとして読め、入門書としてはピッタリの本だと思います。
読んでみた感想としては、自身の幸福観というものが専門家の間では具体的にどのような説に分類されているのかを知ることが出来てよかった(ちなみに私の幸福観は快楽説に近かった)。そして、それと同時に自分の幸福観に対する批判もどのようなものが挙げられているのかを知ることができるので、結構面白い(例:快楽説に対しては経験機械)。自分の幸福観を揺るがされるのはゾクゾクしました。
まとめとしては、「自分の幸せってなんなんだろうか?」を考えるきっかけになる本だったな~と思いました。