進化という名の地上最大のショーを見てみやがれ！「進化の存在証明」著：リチャード・ドーキンス

進化論（人に限らず）の証拠を挙げた600ページにも及ぶ大著。

著者いわく、進化論を正しいと思っているけど、それを弁護できるだけの武器がない！という一般人に向けて書いたらしい（当時、アメリカの世論調査で約40％の人は進化論よりも創造論が正しいと思っているというデータが出たらしい）。そのため、専門的な知識が無くてもある程度読める。あとは600ページを読む根気があれば大丈夫！

また、読み物としても面白く（ブルーバックス的な雰囲気がある）、別に進化論を弁護する必要性に駆られていない、私みたいな人でも楽しめた。

個人的に面白かったのは、11章”私たちのいたるところに記された歴史”での、目に関する記述。「目は創造主が作ったとしか考えられないくらい精巧に作られている！これは進化論では説明できない！」に対して、「目なんてところどころ欠点だらけじゃね～かよ！こんなの作った奴の気が知れない！」風な回答をちゃんと証拠をあげて真剣に行っているのが面白かった。

あと、ドーキンス曰く、化石は進化論にとって最強の武器ではないというのが個人的に意外だった（現存している生物の形質の分布や遺伝情報を調べることによって、同じ結論にたどり着けるらしい）。この本を読むまで、進化論の信憑性って化石が全て保証していたと思っていました。

進化論を信じていない人はこの本を読まないと思いますが、半信半疑の人は読んでおいて損はないと思う。