MASTERキートン CHAPTER 18 「フェイカーの誤算 」/A MISCALCULATION OF THE FAKER 感想
あらすじ
名門ランベス大学の学長候補ベニントンは人気のない路地で個人輸入業を営んでいるトラヴィスを轢いてしまう。相手が学長候補ということで、トラヴィスは今回の事故を内密に処理するようベニントンに提案した。トラヴィスの心遣いに感謝するベニントンだったが、実はトラヴィスは事故を装い法外な金をふっかけるプロの当たり屋だった。将来の学長ベニントンから大金を巻き上げようとするトラヴィスだったが、ベニントンの学長対立候補であるステファン教授が、賄賂で急激に支持率を上げていることを耳にする。このままでは計画が台無しになってしまうと感じたベニントンは、ステファンの賄賂を学校に告発する!! この三つ巴のなか、一体誰に勝利の女神は微笑むのか!
感想
途中、キートンが薬を拾い上げて「この匂い、発作用のニトロのものではありませんね」というシーンがありましたが、ニトロ? 爆薬じゃねーか! なんて人がいたのではないでしょうか(私でーす)。
気になって調べてみたら、本当に爆薬のニトログリセリン(以下ニトロ)のことらしい。
まさか、爆薬が狭心症に効く薬だったなんて・・・今日もひとつ賢くなりました。
あと、アニメではカプセル剤の偽薬が使われた設定になっていましたが、私が調べた範囲ではカプセル剤として服用するニトロは皆無だった(湿布状のものを皮膚に貼ったり、舌下錠として服用するものが大多数)。
つまり、今回のようにカプセル剤が落ちていたとしても、少なくともニトロの偽薬という可能性はほぼゼロ(カプセル剤にしたら騙せない)なので、ステファンによる工作説は否定できませんか?
ところで、そもそも「ステファンが学長に偽薬を使わせたってなんのこっちゃ」という人のためにおさらい。
- ステファンは次期学長になるために、現学長(反ステファン派)の排除を計画
- ステファンは現学長の持病(心臓が弱い)を利用することに
- 現学長が心臓発作時に服用しているニトロを偽薬(カプセル剤)にすり替え、発作を悪化させることに
- 実際に発作が悪化し、現学長ダウン
アニメでは上記のようになっており、ステファンが偽薬を使ってあたかも学長の心臓発作を悪化させたかのように描かれていました。
しかし、あの偽薬がステファンのものだったとしたら、よく考えるとおかしいことが起こる。
- 現学長が心臓発作を起こす
- 学長は発作用のカプセル剤ニトロ(ステファンの偽薬)を取り出す
- 「あれ、何故カプセル剤?」と疑問に思うが、そんなこと気にせず薬を飲む
どう考えても3番目が不自然。もし、偽薬が舌下錠のようにカプセル剤ではなかったら、ステファンの工作説が有力になるんですが・・・。現場に落ちていたのは残念ながらカプセル剤。
そんなわけで、あのカプセルはおそらくステファンのものでもなく、本当にたまたまあそこに落ちていた何かしらの薬だったと考えるのが妥当ではないでしょうか?
つまり、学長が心臓発作が悪化したのはなんの効果もない偽薬を飲んだからではなく、普通に持病が悪化したと考えるのが自然。
よって、視聴者が頭に思い描いている”ステファンによる学長の心臓発作誘発説”はおそらく冤罪。
しかし、どうしてもステファンの工作説を支持したい人のためにも、頑張ってストーリーを考えました。
- 現学長が心臓発作を起こす
- 学長は発作用のカプセル剤ニトロ(ステファンの偽薬)を取り出す
- 「あれ、何故カプセル剤?」と疑問に思い、薬を飲まなかった
- 本当の発作用のニトロを探している内に限界が来て倒れた
- その時手にしていた偽薬(カプセル剤)を落とす
- キートンがそれを発見
こんな読みづらい感想を書くために4時間もかけるなんてどうかしている!! 爆ぜてしまえ。
CHAPTER 18 「フェイカーの誤算 」 / A MISCALCULATION OF THE FAKER
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